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【COLUMN/TIES】丸の内 小林: マリネッラ商品の背景 ~“287”番地というネクタイ~

2022-1-22MARUNOUCHI TOKYO MIDTOWN

キアイア海岸通り287番地 ヴィットリア広場前のナポリ本店1階。

こんにちは。マリネッラ ナポリ 丸の内 の小林です。いつも私ども、マリネッラのブログをご覧下さり、誠にありがとうございます。心より、御礼申し上げます。

 

マリネッラの魅力を みなさまにもっとお伝えしたいという想いで新たなコラムをスタート。

商品の背景とともにご紹介していきたいと思います。

今回は287というネクタイのご紹介。“287”と聞いてピンときた方は、筋金入りのマリネッラ通・ナポリ通に思います。

 

そう、私どもマリネッラの本店があるナポリ本店の番地(Via Riviera di Chiaia 287 Napoli / ナポリ キアイア海岸通り287番地)のことです。

そもそも、私どもマリネッラは、1914年6月26日にナポリで、創立者エウジェニオ・マリネッラにより、市内ヴィットリア広場前のキアイア海岸通り287番地に創業を致しました。

 

現オーナー、マウリッツィオの祖父であり、マリネッラ創立者のエウジェニオ・マリネッラ。

 

その昔、イタリアの中でもとりわけナポリは、王族・貴族からの注文により、洋服の仕立てや、手仕事文化が盛んだった背景も相まって、古くから衣食住の文化が栄えたとされます。そして、そのDNAは脈々と現代に受け継がれ、特にナポリ人は装いや美意識に貪欲であると言われます。

そんな、装いに一言あるナポリ人ですが、現オーナー、マウリッツィオ・マリネッラは自社のハウスカラーでもあり、エレガンスを表現する上で絶対的に必要とされる紺地の小紋柄の他に、古くからの「生粋のナポリスタイル」として、こんな方程式も提唱しています。

 

「紺無地スーツ+白シャツ+黒靴+白小紋柄のネクタイ=生粋のナポリスタイル」

 

自身が生粋のナポリ人であり、マリネッライズムを継承する現オーナーのマウリッツィオは、幼少期に、創立者であり祖父であるエウジェニオから“店内の空気を感じる重要性を理解するため”10年間、毎日異なった時間に店内を見回ることを課されたそうです。

このように、ナポリやマリネッラ家の哲学や文化を、幼少期から祖父であり創立者のエウジェニオから直々に伝授されていたマウリッツィオ。長い年月をかけて体得したエレガンスや美意識、審美眼は、本物のナポリスタイルであり、そのネクタイ選びのアドバイスを受けようと世界各国の要人から、地元客、観光客まで様々な人がマウリッツィオのいるナポリ本店に朝早くから夜遅くまで訪れると言います。

 

ナポリ本店入り口にて、アレッサンドロ(左)とマウリッツィオ(右)。マリネッラエレガンスの体現者です。

 

そして、マリネッラ本店開業100周年を迎えた2014年には、創業100年を記念した盛大な催しも行われ、民間企業では初めてと言われるナポリの王宮でのセレモニーや、ナポリ王カルロ3世が建立を命じたとされるサンカルロ劇場でも催しが同様に行われ、開業100周年を祝賀致しました。

これを契機に現オーナーのマウリッツィオはヴィンテージ生地を現代に復刻させたアーカイブ生地など、これまでのマリネッラの軌跡を懐古するような商品開発や、シルク素材では大変めずらしく、また、生産が非常に難しいシルクのダブルフェイス生地の展開など、未来のマリネッラをも想像させる商品開発をより一層精力的に行い、これまで以上にお客様に喜んで頂ける商品の開発と提供を、4代目でもある息男アレッサンドロと共に、日々ナポリで忙しく行っています。

 

そして、話はいよいよ本題ですが、この特別な意味を持つ“287”という名前を冠した特別仕様のネクタイをみなさまご存知でしょうか・・・。

 

“MODELLO 287(モデッロ 287)”

 

マリネッラ ナポリ本店住所 キアイア海岸通り287番地が名前の由縁。

 

このネクタイ、1940年代、1950年代などの当時の小紋柄を、本店に残るアーカイブから忠実に復刻。そして、シルク生地までも、当時主流だったライトオンスの柔らかめのシルク生地の質感などを精緻に再現した20ozのシルク生地が用いられています。現行生地の36ozのヘビーオンスシルクとは明らかに質感の異なる、独特の滑りを帯びた柔らかなタッチが楽しめます。そして、現在の小紋柄とは趣を異にする、「やや大振り」かつ、「間隔のひらいた小紋柄」も当時を想像させる特長的な仕上がりです。

 

ナポリ本店に大切に保管される当時のアーカイブの一部。

 

誤解を恐れずに表現するのであれば、「ヴィンテージのマリネッラであると見紛うような」それは、まるで当時のネクタイがデッドストックでそのまま出てきたようなノスタルジーを感じさせる仕上がりです。

 

しかし、ご安心下さい。現在の流行における“ヴィンテージ回帰”、“アンティーク調”の意図的なそれとは、また一線を画します。

ナポリ本店に残るアーカイブをもとに、英国の老舗シルクメーカーによるハンドプリントで仕上げられたシルク生地は、クオリティーは元より、伝統的かつ正統派の歴史的背景に裏打ちされた、奥底から滲み出るようなエレガンスにより、洗練された上品な装いをお楽しみ頂けることと思います。

 

各柄はいずれも在庫僅少ではありますが、現在ご用意が可能ですので、ご興味がおありの方は、是非、東京ミッドタウン丸の内の各店舗、及び、弊社▶公式オンラインストアFLOENSまで、お気軽にお問い合わせ下さい。

 

 

▶左 ▶左中 ▶右中 ▶右

因みに、下記画像ですが、私の一番好きなパターン。現行の小紋柄では中々お目にかかれない、大振りな小紋柄でありながら総柄のように見える、何とも不思議な柄なのですが、「子供の頃に見た祖父のネクタイ」とでも表現すればわかり易いかもしれません。マリネッラ古典を感じさせる1本に思います。そして、極めつけは、何と言ってもベース色です。

ややダークトーン気味の茄子紺の色の深さが絶妙です。手前味噌で恐縮ですが、ソリッドタイにおけるマリネッラネイビー色然り、この手の色出しの上手さは、英国の老舗シルクメーカーの成せる技の賜物に思います。

 

 

もちろん仕立ては大剣幅9㎝のクラシックモデル。オーダーで注文頂く際と同じ7枚ヒダのセッテピエゲアンティーケ仕様になります。そして、一番の肝となる、手のひらからこぼれ落ちるような“ただ柔らかいだけではないコシのある柔らかさ”がもたらす結び目から剣先にかけての立体感とドレープ、均整の取れた樽型のノットを楽しんで頂ければと思います。

 

そして、裏話として、この20ozというデリケートなシルク生地の性質上、ナポリ本店工房の熟練職人でさえも「生地がデリケートで縫製に細心の注意が必要・・・」と声が漏れるほど熟練職人を手こずらせたとされる“職人泣かせの”貴重なシルク生地の質感も見逃せないポイントの一つです。

 

 

20oz セッテピエゲアンティーケ小紋タイ/287

各40,700円税込

 

 


※マリネッラのネクタイはオンラインストアFLOENS TOKYOでもご購入いただけます。
⇒FLOENS TOKYO|E.MARINELLA商品一覧

 

 

 

 

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