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【COLUMN/TIES】丸の内 小林: マリネッラ商品の背景 ~ “政治家のネクタイ” ~
2022-6-26MARUNOUCHI TOKYO MIDTOWN
こんにちは、マリネッラ ナポリ 丸の内 の小林です。いつも私ども、マリネッラのブログ、公式オンラインストア▶FLOENS TOKYOをご覧下さり、誠にありがとうございます。
心より、御礼申し上げます。
さて、みなさま、如何お過ごしでいらっしゃいますでしょうか。
前回の▶「一服の清涼剤」から引き続き、私、マリネッラ ナポリ 丸の内 の小林 が“▶マリネッラ商品の背景”を担当致します。
少々長く、また、お読みになり難い箇所もあるかと思いますが、最後まで是非お付き合い下さい。
さて、今回の“マリネッラ商品の背景”は、「政治家のネクタイ」ということで、私どもマリネッラではお馴染みの”あの”ネクタイの背景を書かせて頂きます。
そして、その前に。なんと、本日6月26日は、私どもマリネッラ ナポリ本店の開業記念日となります。
この日をつつがなく迎えられたことは、ひとえにみなさまの日頃のご愛顧の賜物と思います。この場を借りて、心より御礼申し上げます。
というわけで、今から108年前の今日、1914年6月26日に、現マリネッラ社のオーナーであるマウリッツィオ・マリネッラの祖父にあたるエウジェニオが、揺るぎない勇気を持ってナポリのヴィットリア広場前のキアイア海岸通り287番地に、小さな洋品店を開いたことがマリネッラの始まりとなります。
当時、その頃の流行であったイギリス製品が買える店ということで、目利きのエウジェニオがセレクトしたイギリス製品は本物だと評判になり、少しずつマリネッラの知名度は上がって行くことになります。
その後は、シャツの仕立てからヒントを得て、英国製シルクを用いたオリジナルのタイの生産と販売に力を入れ、その確固たる地位を少しずつ築いて行きます。
契機となったのは、イタリア共和国元大統領フランチェスコ・コッシーガが、外遊時の公式プレゼントとしてマリネッラのタイを使用したことで、マリネッラの名前は広く知れ渡ることになりました。
そして、最大のターニングポイントとなったのが1994年のナポリサミットであり、この際に各国首脳に6本のマリネッラのネクタイが贈られたことで、マリネッラの名前は世界中に一気に知れ渡ることとなりました。
その当時のイタリア共和国の首相こそシルヴィオ・ベルルスコーニであり、マリネッラのナポリ本店の顧客でもあります。
イタリア国内でも賛否両論ある方ではあるものの、イタリア共和国の発展の為に、長きに渡り尽くしてきた人物であり、カラチェニのスーツを好み、コモッリの靴を愛用するその姿は、イタリアきっての洒落者と称されます。もちろん、ネクタイはマリネッラを締め、オーナーのマウリッツィオとは昵懇の仲でもあります。
そんな洒落者のシルヴィオ・ベルルスコーニですが、オーナーのマウリッツィオ曰く、公の場では、ほぼ100%紺色のタイしか締めず、パターンは決まって”ドットと小紋柄”を好むという徹底ぶりだそうです。
そして、ナポリ本店で「ベルルスコーニのタイ」とだけ言っても、「ああ、あれね」とイメージが伝わってしまうネクタイがあります。ご存知の方も多いかもしれませんが、そう、“あれ”です。
「シルヴィオ・ベルルスコーニ元首相が最も好む」とも言われるパターンです。
シルヴィオ・ベルルスコーニイタリア共和国元首相、推測には過ぎませんが、恐らく幼少期よりベルルスコーニ家の帝王学を厳しく教え込まれたであろうことは容易に推察でき、英才教育や教養はもちろん、その中には当然に、所作や立ち居振る舞い、装いなどの全てが含まれていたと思います。
また、長きに渡りイタリア共和国を支え、牽引し、政財界だけでなく、経済界においてもその実業家の名を轟かせるイタリアきっての洒落者が好むピンドット柄は、言わずもがな、
“世界基準での公の場においての正統派クラシックスタイル”
であることは間違いない事実であると思います。
そして、そんなピンドットにまつわる話をもう一つ。その前に、マリネッラのナポリ本店の構造を少しご説明致します。
みなさまご存知かもしれませんが、ヴィットリア広場前に面した1階の小さな店舗と、その横から建物に入り階段を上がって向かう2階店舗との2つの売場構成になります。
主に、2階店舗は、ネクタイはもちろん、ネクタイ以外の商品や、スミズーラ、観光客の方(多言語を話すスタッフが2階におります)が多く、1階の売り場には、マウリッツィオを始め、古参スタッフが常駐することが多く、地元顧客や、ご近所の方などが訪れることが自然と多いという配置になります。
そして、1階の古参スタッフは、名物スタッフとして、オーナーのマウリッツィオ同様、地元顧客はもちろん世界中から、その着こなしやネクタイの助言を聞きに、このスタッフを目当てに来店されるお客様も多いです。
これは、そんな本店1階に勤務する、自身もサルトリア・ピロッツィで洋服を仕立てる着道楽な生粋のナポリ人最古参スタッフから教えてもらった話です。
そもそも、その昔は、ピンドットという柄は、その由緒ある派生背景などもあり、数あるネクタイの柄の中でも、とりわけ“堅い柄”の部類とされてきたそうです。
それ故、世界基準でその立ち居振る舞いに、“堅さや誠実さ”が求められる
「政治家のネクタイ」
だと比喩されることもあったそうです。
しかし、時は流れ、クラシック回帰などの潮流もあいまって、その堅さを逆手に取り、ドレスダウンとも言うべき“計算された足し算引き算を行い、ナポリ的エレガンスに昇華させた”のが、こちらのピンドットです。
↓
ナポリ人のみなさま、ピンドット柄の由来と言われる「土に落ちる雨粒」のイメージをそのままに、▶茶に白色のピンドットの配色パターンをスーツではなく敢えての
“ブルーのシャツ+紺ジャケット+グレーのウールパンツ”
で上品に着こなす方の多いこと多いこと。これがまたとてつもなく上品なのです。
何とも言い難いのですが、程よく力の抜けたクラス感あるエレガンスとでも言いましょうか。オーナーのマウリッツィオや、ナポリ人が好むこちらの合わせは、昔ながらのナポリのエレガントな合わせとされる“白色のタイ”と並んで、第二のナポリスタイルと言っても過言ではないものではないかと思います。
紺に並んで茶のピンドットの要望が多いことも頷けるところなのですが、そう、察しの良い方はお気付きになられた方も多いのでないでしょうか。
イタリア人の中でもとりわけナポリ人が好む、
“AZZURRO E MARRONE (アズーロ エ マローネ)”
と呼ばれる、青色×茶色の色合わせに行き着くのです。
とにかくこの配色が大好きなナポリ人ですが、上品にまとまるこの組み合わせは、確かにエレガントに思います。
先ほどの、茶のピンドットを紺ジャケットに合わせ、ブラウンスエードのローファーなどで合わせる方が大半なのですが、これがまた恐ろしくこなれていて上品な雰囲気にまとまります。
そして、こちらの茶のピンドットを侮ることなかれで、紺やグレーのスーツはもちろんですが、ベージュやカーキ色との相性は抜群。
堅い面持ちのピンドット柄を茶の地色が程よく中和してくれ、こなれた雰囲気にまとまります。
この、茶のピンドットは中々盲点なのですが、この時期のジャケットパンツスタイルや、モヘアやソラーロといった素材にも適する素養を備えておりますので是非お試しください。最高にエレガントです!
さて、みなさま如何でしたでしょうか。現在、▶セッテピエゲ ピンドットタイは、東京ミッドタウン、丸の内の各店舗、及び、公式オンラインストア▶FLOENS TOKYOで展開中ですので是非ご覧下さい。
※マリネッラのネクタイはオンラインストアFLOENS TOKYOでもご購入いただけます。
お使いのスマートフォン、パソコンにより、実物と色やイメージが異なる場合がございます。ご了承くださいませ。
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